コラム

空腹時血糖とは?

2019年6月19日
提供元:
NPO法人エビデンスベーストヘルスケア協議会 株式会社ライフケアパートナーズ
血液中の糖分(ブドウ糖)の濃度のことを、血糖値といいます。
その単位は「mg/dL」です。
ブドウ糖が、血液1dL(デシリットル)に、何mg含まれているかを示しているわけです。
例えば、血液の量は体重の13分の1程度であり、体重が65kgの人の場合、血液量は約5リットルとなります。
この場合、血糖値が100mg/dLだとすると、血液の中に約5gのブドウ糖が存在していると推定できます。
わずか5gとは驚きですね。
すい臓から分泌されているインスリンというホルモンが、食事などに合わせて血糖値を微妙に調整しています。
この血糖値が異常に増えたのが、糖尿病という病気です。空腹時の血糖値の正常範囲は70~110mg/dLです。
70 mg / dL未満が低血糖、空腹時血糖値が126mg/dL以上は糖尿病が疑われます。
110~125mg/dLは将来糖尿病になりやすい糖尿病予備群と判定されます。
「まだ、糖尿病ではない。糖尿病の気(け)があるだけ」とあなどっていてはいけません。
糖尿病予備群は、将来糖尿病になりやすいだけでなく、すでに心筋梗塞などの動脈硬化になるリスクが高まっています。さて、健康診断ではなぜ空腹時の採血の必要があるのでしょうか。
メタボリックシンドロームの判定には空腹時血糖値(110mg/dL以上)が用いられています。
そのため、空腹時での採血で行う必要があります。
この空腹時というのは、10時間以上の絶食のことを指します。
つまり、翌日の8時に採血なら、午後10時以降は絶食ということになります。
血糖値を下げるには運動、体重管理に加えて、野菜の積極的な摂取が大切です。