コラム

細切れ運動のススメ

2019年6月19日
提供元:
NPO法人EBH推進協議会
株式会社ライフケアパートナーズ

 

外来の診察時に運動の話をすると、「運動をする時間がない」という患者さんがいます。
恐らく、この方の運動のイメージは、外でウォーキングを30分以上することかなと思います。それでは、ウォーキングを1日に1回30分するのと、1回10分を3回、合計して1日に30分する、いわゆる「細切れ運動」ではどちらの方が健康効果は高いのでしょうか。
それを比較した研究がいくつかあります。
その結果をみると、体力や脂肪燃焼効果はどちらも同じという結果が出ています。
さらには、減量効果については細切れ運動の方が高いのではという研究もあります。
これは1回30分の運動をしなさいと言われると、なかなかできないのだが、10分だけと言われるとやってみようかなという人間の心理にも起因しているかと思われます。
それに、10分といっても外に出たら10分以上運動してしまいますしね。
だらだら30分歩くよりも、運動を細切れにして10分をしっかりと歩くのが健康的かもしれません。

細切れ運動のやり方ですが、まずは、1日の中で10分運動ができる時間を見つけます。
無理をせずに、最初は1日2回からスタートしてください。
次に、10分の運動を決めます。
だいたい1000歩で10分になりますので、腕を振ってしっかり歩くのがお勧めです。
慣れてきたら、1日に3回、週に5回が目標となります。
そうすると、健康的な運動習慣の目標である週に150分が達成されます。
下図のとおり、簡単な表を作成するか、カレンダーを利用して、運動したら○をつけると習慣化しやすくなるかもしれません。

 

皆さんも、細切れ運動を試してみてはいかが?