コラム

運動による予防・改善効果~心臓病

2018年10月3日
提供元:
NPO法人EBH推進協議会
株式会社ライフケアパートナーズ
運動による予防・改善効果~心臓病
心臓は休むことなく、全身に血液を送り続けるポンプのような臓器です。
この心臓に酸素やエネルギーを供給しているのが、冠動脈といわれている血管です。
心臓は酸素を使って大半のエネルギーをつくっているので、酸素が足りなくなると致命的な状態になります。
この冠動脈が細くなったり、詰まってくると、心臓の機能は落ち、狭心症や心筋梗塞を起こしたりします。これらを虚血性心疾患と呼びます。
身体活動レベルと虚血性心疾患の頻度やこれに伴う死亡率との間には、はっきりした因果関係があることを、多くの疫学研究が明らかにしてくれています。
虚血性心疾患の最適な予防には、週に2000キロカロリーの身体活動が必要といわれています。
言い換えますと、医学的にもはっきりとした心臓病の予防効果を得るためには、1日1万歩を目指し、少し早めの歩行を週5~6回続けると良いことになります。
習慣的な運動が、虚血性心疾患のリスクを低下させる理由は、
①善玉コレステロールが増えるので動脈硬化が予防できる
②冠動脈自身が太くなり、心臓に酸素や栄養素を運びやすくなる
③血液がドロドロしたり、固まったりしにくくなる
④心臓の負担度が減る(収縮期血圧と心拍数の低下の結果として)
⑤糖代謝が良くなり、血中インスリン濃度が低下する
⑥心臓のリズム障害(不整脈)の発生率が低下する
⑦正常体重の維持
などが考えられています。