コラム

睡眠障がい(不眠症)の原因とセルフケアの方法について

2019年12月23日
提供元:
株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ
夜中に目が覚めてしまう女性

睡眠障がいとは、不眠症をはじめとする「眠りに関する困りごと」のことです。なかなか眠れない、途中で目が覚めてしまう、朝早くに目が覚めてしまうなどの経験はありますか?

こうした症状が続いている場合、睡眠障がいかもしれません。

 

睡眠障がい(不眠症)の種類とは?

睡眠障がい(不眠症)には、以下の4種類があります。

 

・入眠障がい…布団に入っても寝つけない、寝るのに30分〜1時間程度かかる。最も多いタイプの不眠症

・中途覚醒…睡眠中に何度も目が覚めてしまい寝つけなくなる。中高年や高齢者に多い

・早朝覚醒…起きようと思っていた時間よりも2時間以上早く目覚めてしまう。高齢者やうつ病の方に多い

・熟眠障がい…睡眠時間的には問題なくても、眠りが浅くぐっすり眠れない。他の不眠症症状と併せて起こることもある

 

普段の生活に隠れている不眠症の原因

こうした不眠症が起こる背景には「体の病気」「心の病気やストレス」「薬やアルコール」などさまざまな原因がありますが、最初に対処できる原因としては「睡眠習慣やリズムの乱れ」が考えられます。

 

睡眠には「メラトニン」というホルモンが深く関わっています。メラトニンは午前中に太陽の光を浴びると分泌量が減って目が覚め、約15時間後に再びメラトニンの分泌が高まり自然に眠りに入れる体になっていきます。

 

不規則な生活で太陽の光を浴びる時間がまちまちだったり、午前中に太陽の光を浴びない生活を続けていると、メラトニンの分泌リズムが一定に保てなくなり睡眠リズムが乱れてしまうことがあるのです。

 

この他にも、寝る前のパソコンやスマートフォンの使用は脳を興奮・覚醒させてしまい、なかなか寝つけなくなる「入眠障がい」の原因となります。

 

睡眠障がいを改善するためのセルフケア

セルフケアで睡眠障がいを改善するためには、以下のようなことに気をつけましょう。

 

・眠りたい時間の15時間前に太陽の光をしっかり浴びておく

・眠る直前にパソコンやスマートフォンを見ない

・同じ時刻に起き、同じ時刻に寝る規則正しい生活を送る

・寝る前には読書、ヨガ、アロマ、音楽などでリラックスする

・寝る前にカフェインや香辛料を摂らない

 

また、眠れないからと「無理に眠ろうとしない」ことも大切です。ストレスを抱える人は「眠らなくちゃ」と意識しすぎると逆に意識が冴えてしまい、かえって眠れなくなってしまうことがあります。

睡眠時間が少しくらい短くても、日中に眠くならないなら問題ありません。気にしすぎず、まずは心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。

 

睡眠障がいが長引くとどうなる?

慢性的な睡眠不足が続くと、日中耐えられない眠気に襲われて思わぬ事故を引き起こしたり、意欲低下や記憶力低下で日常生活に支障が出ることがあります。

 

また、夜間にはBMAL1遺伝子という「脂肪を溜める遺伝子」が活性化すると考えられています。これは夜に起きている時間が長くなると、太りやすくなることはもちろん、糖尿病や心筋梗塞などの生活習慣病のリスクが高まる可能性があるということです。

 

もし2週間セルフケアを続けても改善しない場合は、早めに主治医や睡眠専門医に相談しましょう。

 

睡眠障がいは生活習慣病や思わぬトラブルのもとに。早めに改善しておこう

睡眠障がいが長引くと日常生活のトラブルを引き起こしたり、健康リスクが高まるおそれがあります。

睡眠障がいの原因にはさまざまなものがあり専門の治療が必要な場合もありますので、セルフケアをしてもよくならないときは早めに病院で診てもらいましょう。

 

睡眠障がいの予防や適切な睡眠に関する内容については、こちらの健康コラムもご参照ください。

「睡眠時間は生活リズムに合っていますか?」