コラム

不妊治療ってどんなことをするの?特定不妊治療って?

2019年7月25日
提供元:
株式会社SPLENDID、株式会社ライフケアパートナーズ
不妊治療とは、妊娠・出産を希望しているにも関わらず一定期間、妊娠の兆候がないカップルに対して行われる治療のことです。
今や18人に1人は体外受精で産まれているという時代で、不妊治療はそれほど珍しい医療行為ではなくなりました。そこで、このコラムでは不妊治療でどんなことをするのか、実際にどのくらいの割合で妊娠・出産にまで至るのかなどをご紹介します。

不妊治療の種類
不妊治療では、まず不妊の原因について調べた後、それぞれの原因に応じた治療を行います。一般的に精子側・卵子側に原因がある場合はそれぞれ3割ずつとされています。

【精子側に原因がある場合の治療法】
・人工授精(AIHなど)
・体外受精
・顕微授精 など

【卵子側に原因がある場合の治療法】
・卵巣刺激ホルモンの注射
・体外受精
・顕微授精 など

体外受精・顕微授精では、卵子と精子の両方を患者さんから採取し、顕微鏡下で受精させてある程度まで育ててから子宮に戻す「胚移植」という方法が使われます。
また、いったん成長した受精卵(胚)を凍結させておき、子宮のコンディションを整えてから戻す「融解胚移植」という方法を使うこともあります。

ただ、精子・卵子の両方に原因がある場合、または原因がわからない場合が残りの4割を占めるといわれています。
原因がわからない場合、排卵周期をチェックして性交の日を決めるタイミング指導から始め、少しずつ高度な治療に進んでいくステップアップ方式が使われます。

両方に問題がある場合、すぐに体外受精や顕微授精などの「高度生殖医療(ART)」と呼ばれる治療に進むことが多いです。

特定不妊治療とは
これらの治療のうち、特に体外受精と顕微授精は自由診療であることに加え、特殊な技術と機器を必要とするため、治療が高額になりやすいです。

そのため、これら体外受精と顕微授精を「特定不妊治療」として、助成金を給付している自治体も多いです。詳細は、ご自身の住んでいる都道府県、または市町村のホームページを参照してみてください。

不妊治療と自然妊娠の確率
胚移植あたりの妊娠率は約2〜3割となっていて、これは健康な生殖年齢の男女が避妊せず性行為に及んだ場合に自然妊娠する確率と同程度とされています。

妊娠のメカニズムはまだまだわかっていないことも多く、不妊治療においても自然妊娠の確率を超えるのは難しいことなのです。

不妊治療と自然妊娠の確率
不妊治療でも自然妊娠でも、男女ともに年齢が高くなればなるほど妊娠する確率は低くなることがわかっています。
子どもを希望しているのになかなか授からないというカップルは、ぜひ早めに検査をしてみましょう。